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アベノミクス 第4の矢?

こんにちは、講師のマールバーグです!

 

今日は英文経済誌のThe Economist」 5月4日号 p. 66の日本経済に関する記事に注目してみました。

まずはタイトル、サブタイトルを読んで、内容を推測していきましょう!

 

 

Japan’s public debt – Don’t mention the debt – Shinzo Abe’s government looks likely to disappoint on fiscal consolidation

 

 

どうやら、公的債務の話のようです。

(public debt:公的債務 fiscal consolidation:財政再建)

 

disappointという言葉も気になりますね。タイトル、サブタイトルで内容の方向性が見えます。

 

「日本の公的債務、その話には触れてくれるな。安倍政権は、財政再建に関して失望させそうだ」

 

と書かれています。なんとなく内容の予測がつきませんか?

 

それでは、まず、本文の導入部分をお読みください!アベノミクスについての説明です。

 

To revive Japan’s economy Shinzo Abe, its prime minister, has loosed three arrows.  Temporary fiscal stimulus, monetary easing and structural reform together make up the strategy known as “Abenomics”.

 

 

 

 

アベノミクス3本の矢、というのはよく耳にしますね。「財政出動」「金融緩和」「成長戦略」の3本の矢から成り立ちます。

 

fiscal stimulus:財政出動⇒復興促進、防災対策、老朽化したインフラの整備、学校等の耐震補強などの公共工事を増やす。

monetary easing:金融緩和⇒物価目標を2%に設定。日本銀行による積極的な通貨供給。

structural reform:構造改革⇒農業改革、女性活用、TPP、イノベーション・研究開発など、構造改革を行い民間部門の成長戦略を描く。

 

その後、記事は以下のように続きます。

But・・・で始まっているので、何かこのアベノミクス3本の矢に問題があるのでしょうか?

ネガティブな内容かな、

と予測しながら読んでください。

 

But many reckon there needs to be a fourth dart in the quiver: fiscal consolidation over the longer term to tackle the country’s vast public debt, which is expected to approach 240% of GDP next year.

 

難しい単語も出てきていますが、全体の流れを意識しつつ、文中のキーワードを拾って内容を追っていきましょう。

 

 

ここには4つ目の戦略が必要だと書いてあります。日本の公的債務が来年にはGDP比で240%に到達する為、財政再建が必要だと書かれています。

 

記事では、その先ずっと、この日本が本腰を入れて取り組むべき問題、すなわち財政再建に関しての記述が続きます。

来年度に導入予定の消費税増税の事も・・・。

 

The Liberal Democratic Party (LDP), co-operated with the Democratic Party of Japan (DPJ) to pass a bill to raise the consumption tax from 5% to 8% in April 2014 and up to

10% in October 2015.・・・ (中略)・・・This modest target would not reduce Japan’s debt, but the bill was at least a small step in the right direction.

 

(LDP:自民党、DPJ:民主党、consumption tax:消費税)

 

「予定通り、消費税を導入するのであれば、債務を減らすことは出来なくとも、正しい方向への小さな一歩とはなるだろう」

と書いてあります。

 

記事はその後、日本が本当に財政再建に取り組む意思があるのかないのかについて、また、その必要性について触れています。

 

 

単語や構文の意味を取る事に必死になり、木を見て森を見ず状態になる事が往々にしてあると思いますが、大きな流れを頭に入れて読み進めると多少単語が分からない場合も、推測して読み進める事が出来ます。

 

少し堅い内容ですが、日本の財政再建は国内外のニュースでもよく出てくる話題です。

英語に自信のある方、英語で経済のニュースを理解できるようになりたい方、日本語で経済のニュースにはいつも触れている方は、ぜひ、続きを原文で読んでみてください!

 

原文の続きはこちらからどうぞ。

http://www.economist.com/news/finance-and-economics/21577080-shinzo-abes-government-looks-likely-disappoint-fiscal-consolidation-dont/print

 

読みにくい場合は、以下のサマリーをご参考に!

 

要約)

アベノミクスは「財政出動」「金融緩和」「成長戦略」という3本の矢から成り立っているが、日本の巨額の公的債務を減らすために財政再建という4本目の矢が必要であろう。2014年に8%、2015年に10%という消費税増税案が昨年国会で可決されたが、それが予定通り導入されれば、2015年度までに基礎的財政収支(プライマリー・バランス)の赤字対国内総生産比を2010年度の水準から半減させることは可能であろう。しかし日本の巨額の公的債務に対し今回の消費増税は、正しい方向への小さな一歩でしかない。

一方、首相は、第2四半期のGDPを見て消費税増税時期を判断すると述べている。それに対し、財政問題に取り組んでいるという姿勢を見せなければならないという反対派も多い。首相は、日本国債の金利の低さや、日本国債の多くは国内で消化されている事、そしてアベノミクスの3本の矢の一つである金融緩和によって新たに日本銀行が国債の買い手となったことなどによって、消費税増税は今すぐ必要ないのではないかと考えているのではないだろうか。しかしいずれにせよ、いつかはこの問題に取り組まないといけない。税収への国債の利息負担額はすでに大きい。将来、日本が経常赤字国となれば海外に国債の買い手を求めないといけなくなる。日本の高齢化によって、貯蓄はいずれ減り、国内で国債が消化され続ける保証もない。日本企業の利益も銀行を通じて国債の買い手となっているが、企業が貯蓄をせず研究開発などの投資にその資金をまわし始めれば、国債の買い手も海外に頼らざるを得なくなるだろう。しかし7月の参院選を前に、大規模な財政再建に取り組む姿勢を打ち出すこともなさそうだ。来年の緩やかな消費増税を延期するようであれば、日本の投資家たちでさえそのポートフォーリオの見直しをし始めるだろう。